貿易問題

 

日本経済新聞より引用

 

 

トランプ氏、日米貿易協議「新合意なければ大問題」 f:id:fxkira:20181001220314j:plain

 

【ワシントン=中村亮】トランプ米大統領は7日、日本との貿易協議について「(新しい)合意に達しなければ日本は大変な問題になると認識している」と述べた。米国が今後の協議で自由貿易協定(FTA)の締結や農業分野の市場開放などを強硬に求める可能性が高まってきた。

 

 

 

 

 

  「ついに来たか」という感じである。どうやら日本もトランプ大統領のターゲットになったようである。これ以前も匂わせるような発言は時々あったが、ここまではっきりと日本との経済関係について言及したのは初めてだ。協議は当初21日に予定されていたが、延期となり24日に行われるようである。そうして日米首脳会談はNYで25日に行われるため、この二日間で市場に対してなんらかのアナウンスがあるのかもしれない。  

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現在、市場はこの事項を織り込んでいるとは言えない。日経平均株価アメリカ株の高騰に連れられる形で、半年近くに渡ったレンジを勢いよくブレイクし、年初の高値である24000円台に向けて驀進している。ドル円も112円台と比較的高値で安定している。何故かリスクオンのムードが市場を覆っているのである。エスカレートしていく中国との貿易問題を始めとして、今回の件に限らず悪材料は山ほどあるし、既に低金利バブルは最終局面に差し掛かっているが(これには違う見方もあるのだろうが、多くの識者はこの株価を行き過ぎだと見ている)株価は高止まりしたままだ。つまりこのリスクオンはまやかしであり、恐らく投機筋が決算日に向けて最後の力を振り絞っているのだろう。そしてそのような動きは、俗に言う「市場の歪み」となり、歪みは早晩修正される。

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現在の相場は高く積み上がったジェンガのようなもので、そこら中に穴が空いているように見える。辛うじてバランスを保っているように見えても、何か一つきっかけがあればあっさり崩壊してしまうだろう。そしてそのきっかけが今回の日米貿易協議に現れる可能性は必ずしも否定できない。世界的な崩壊が起こるかは定かではないが、日本絡み(日経、ドル円)の商品は、これを機に資金の引き上げが一旦起こるかもしれない。

 

 

 

 

 

国の成り立ちからして、日本はアメリカに逆らう事が出来ないのは周知の事実である。少し政治的な話になるが、安倍総理が所属(今は脱会中らしいが)する清和会は、伝統的に対米追従の方針を第一としている(だからこそ・・・なのかもしれないが)つまりトランプ大統領の要求にNOとは口が裂けても言えない立場なのである。そうしてこの大統領は、時にとんでもない要求をして来そうな雰囲気に満ち溢れている。

 

 

 

 

為替関係者の間では時折「現在、あるいは近い将来、為替に関するアメリカとの密約はあるのか」という議論が行われている。まあ多かれ少なかれ密約的な何かはあるのだろうが、例えばその論説の根拠である一ドル120円台は、日本が自主的に天井と定めている(日銀と政府間での密約的な何かとは言えるが)ように見えるので密約かどうかは微妙である。とはいえ何らかの密約は既にあるだろう。そうして密約は密約にしておかなければならない理由があるはずなので、為替について今回の協議と首脳会談で特別おおっぴらに言及されることはないと私は考えている。確かにFTAの締結となれば、為替条項は出来るだろうが、これは半分口約束みたいなもの(通貨安誘導の禁止は、FTAが無くとも暗黙の了解みたいなものである)なので、恐らく本丸は別にあるのだろう。緩和政策もそろそろ出口が見え始めているのなら、なおさらである。

 

 

 

今後のドル円相場だが、ファンダメンタルズを考慮して私は円高方面だと見ている。テクニカル的には直近高値である113.17付近を大きく超える可能性は低いだろう。また113円ジャストには大量の売りオーダーが出ているため、ここも中々超えていくのは大変に思える。

 

とはいえ、貿易戦争等の動きを見てリスクオフに賭けたショートのポジションがかなり残っているので、しばらくは底堅さもあるだろう。何かしらきっかけがあれば一気に100円台を目指す可能性もありそうだが、安易に長期で売ると火傷しそうだ。また米長期金利が3パーセントを超えて来たのも重要な材料である。 f:id:fxkira:20181001220616j:plain

 

月足での三角保ち合いは完全に煮詰まって来たが、果たしてどちらに吹っ飛ぶのだろうか。恐らく今年中には答えが出るだろう。特に今月は重要な位置にまあまあの陽線が出来ているのだが、これがヒゲになれば非常に面白いことになるだろう。個人的には今のぬるま湯のような動きは落ち着いていて好きなのだが、ドル円相場におけるボラティリティの拡大は間近に迫っている。来たるべき時に向けて戦略を練っておく必要があるだろう。

 

AIの相場予測に関する既存記事考察

「銀行員のための教科書」様から引用

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  https://www.financepensionrealestate.work/entry/2018/08/28/210844

 

人工知能(AI)の発達により、なくなる可能性のある職業」を意識して就職先の業界や、職種を検討したことが 「ある」と答えた学生は46.9%であった。

 

中略

 

□ 職種(上位10項目を抜粋)

事務・スタッフ関連職(営業推進・経営企画・法務・特許・ 国際事務・総務・人事・経理・宣伝・広報等) 59.2%

 

金融スペシャリスト(トレーダー・ディーラー・融資・ 資産運用・証券アナリストアクチュアリー等) 36.5%

 

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FXのみならず、今後のあらゆる相場に共通する一大テーマがある。

それは「AI時代の到来」だ。

 

最近のAIに関するニュースを見ると、元来高度な職人技である相場の予想や分析を、AIが支配してしまう可能性は日増しに高まっていると言えるだろう。

 

圧倒的な資金力を持ち、金融資本主義の覇者であるゴールドマンサックスは、現在AIを利用した自動売買システムを構築したとされている。

 

そのためトレーダーの数は大幅に削減され、一部記事によれば、以前は600人程度いたトレーダーは現在2人しかいないそうである。

 

勿論その手法でゴールドマンサックスは現在も盤石な位置を維持しているため、今後ゴールドマンサックスのシステムに追随するファンドは後を絶たないだろう。

 

実際にツイッター上の為替界隈では「AI」という単語が一日一回は流れているような状態である。

 

AIがどのように相場の上下を予測するのかには諸説ある。

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よく言われているのが「ネット上にあるニュースを自動的に分析し、ファンダメンタルズに基づいて売買する」というものだ。

 

これは正直に言って、ホンマかいなという感じである。

 

ならばこの前出された日銀のフォワドガイダンスなんかはどのように分析されたというのだろうか。

 

文面のみならず細かい文脈やニュアンスといったものもAIは正確に読み取れるのだろうか。少なくとも私ならこれにトレードを任せる事は出来ないだろう。

 

しかし、もう一つ方法があるようだ。

 

それは「過去のチャートを大量に読み込ませ、それらを学習した上で上がりそうなチャートの形、下がりそうなチャートの形を予測する」というものらしい。

 

これは先程とは違い、テクニカルなアプローチである。恐らく複数時間足を合成して分析することなんかも出来るのだろう。

 

これは間違いなく、ファンドでトレーダーとして働く人間にとっては脅威だ。というよりも、最早トレーダーなんか要らないだろう。

 

チャートの情報分析能力というのは囲碁将棋と似ているようなところがあり、このような領域では人間より遥かに優れた能力を(少なくとも将来的には)発揮するのは明らかだ。

 

実際のところは、ゴールドマンサックスにしろAIを用いるどこの大手ファンドにしろ、トレーダーはいなくても優秀なアナリストは現在も沢山在籍している。

 

詳細なファンダメンタルズ分析においてAIはまだ補助的な存在で、AIが本領を発揮するのはテクニカル的な領域なのだろう。

 

とはいえ元々存在するアルゴリズム取引との差異がどのくらいあるのかはよく分からないというのが本音だが。

 

今後テクニカル分析を用いたAIが更に支配的となり、かつそれらの分析が正確(常に変動する相場において正確というものはないが)だとし、更に各AIの方向が一斉に揃いやすいとしたら、相場はどのようになるのだろうか。

 

その時個人のトレーダーはどのようになるのだろうか。

 

この辺りを考察してみると、やはり悲観的な見方しか出来ないというのが正直なところだ。

 

従来の短い時間軸で行う裁量トレードはAIの分析スピードの前に太刀打ち出来なくなる可能性が高いだろう。

 

しかし、悲観的になりすぎる事もないように思う。特に為替では実需の取引も大量にあるし、流動性も非常に高いからである。

 

そもそも通貨は実用性が無ければならないので、あまりに相場が乱高下すればAIによる大量売買が規制される可能性もあるだろう。

 

それに長期トレードなら、AIの戦術的な動きもあまり関係がなさそうである。 また、個人が高性能のAIを使えるようになる可能性もある。

 

まあそうなればそうなったで中々カオスなことになるかもしれないが、この辺りも初動を掴めばチャンスはあるはずだ。普及するとどうなるかは分からないが。

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相場のみならずあらゆる分野において、今後AIが世の中を席巻する可能性は非常に高い。

 

だがしかしそれは、個人の努力を破棄してもいい、というわけではないだろう。

 

これまで自身が頭を使い培ってきた「投資スキル」や「相場の原理に対する理解」は我々が生きている間には役に立ち続けるに違いない。

 

AIというツール、あるいは何か有用で新しいものを「安く買って高く売る」という原理そのものが崩れることは無いからだ。

 

常にアンテナを巡らせ、何かに投資するという行為は本質的には他者を出し抜く行為であり、そしてそれに成功するこそが、人生を豊かにするということなのだろう。

長期よりも難易度が高い短期投資に関する記事を考察してみた

「知らなきゃ大損!お金を貯めるWeb時代の歩き方」様より引用。

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http://www.panpanpapa.com/entry/2018/08/31/101553#

 

勝ち組は長期投資負け組は短期投資 当サイトでは、株式投資についてしばしば触れていますが、長期投資をおススメしています。

 

アンケート結果でもはっきりと結果が出ました。

 

勝ち組は優良株で成長性のある株をじっくりと持つのに対し、負け組は果敢に挑戦しますが、結果として大きな損失を被ることが多いようです。

 

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引用した記事は株式についてのものだが、この考え方はFXにも当てはまる。

 

一般的には、短期投資(スキャルピングデイトレード)は長期投資よりも難易度が高いとされている。

 

そしてその一番の理由は、手数料(スプレッド)の問題である。

 

売買手数料やスプレッドといったコストは、取引回数が多ければ多いほど重くのしかかってくるのは言うまでもない。

 

ランダムウォーク理論(相場が完全にランダムに動くということ自体は嘘理論だが)では手数料以上のエッジをトレードで取ることは難しいと結論付けられほど、手数料の問題は重大なのである。

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ここでスプレッドがどの程度取引に影響を及ぼすか試算をしてみよう。

 

一日の取引回数はデイトレードでは標準的な5回とし、スプレッドは海外では一般的な1.6pipsとする(国内FXはスプレッドこそ狭いが、大量の証拠金を必要とするなどデメリットが多い。

 

また、日本特有のローカルルールも多いためスタンダードではない) そうしてこのルールで1日目はトータルで10pipsの利益を上げたとする。

 

当然もしもスプレッドが無ければ(1.6×5=8)18pipsの利益を上げたことになる。

 

この違いはかなり大きいが、まあいいとしよう。問題は次である。

 

2日目、今度は5回トータルで10pipsの損失を出してしまった。所謂全戻しである。2日間鉄火場を生き抜いてこれは厳しい。精神的にも参るだろう。

 

今後のトレードにも支障が出かねないほどのダメージである。

 

しかし、よく考えてみるとおかしな話なのである。昨日はあれだけ苦労したのに、負ける時はどうしてこんなに簡単に負けるのだろうか・・・恐らく実際に取引をしてみればそう思わない人は居ないはずだ。

 

そしてそのタネはスプレッドにある。 スプレッド1.6pipsで一日5回のトレードは合計8pipsのコストである。

 

つまり-10+8=-2 驚くべきことに、2日目はスプレッド無しなら2pipsしか負けてないのである。これを前日のスプレッド無しの数値と比べると。

 

18-2=16 1日あたりの利益は8pips、という風になる。

 

専業トレーダーレベルではないが、しっかりとプラスなのだ。 こう考えると、1日5回のトレードで利益を出す事の難しさが分かる。

 

コツコツ損切りが出来ても、利益確定を多少伸ばす事が出来ても、ほんの少しのミスや相場のイタズラでその努力は水の泡となるのだ。

 

余程熟練した技術がない限り、このような短期トレードでは勝ち目がないと言ってもいいほどである。

 

ついでに言えば、先程の例にある取引成績を反転(つまり逆のポジションを持った)させ、それにスプレッドを加えると更に絶望的な数値が出る。

 

1日目スプレッド抜きで−18pips。スプレッド込みで−26pips。 2日目スプレッド抜きで+2pips。スプレッド込みで−6pips。 2日間の合計、−32pips。

 

「やってられるか」という感じである。

そりゃ9割の人間が退場するに決まっている。

 

勿論、ハイレバレッジでボーナスの手厚い海外FXなので、私自身は海外FXは優秀だと考えている。

 

しかし、このようなデメリットもあるのだ。これを知らずに短い時間枠で安易なトレードを繰り返すのはおススメしない。

 

また、国内FXの低スプレッドならいいのかという話だが、これも微妙である。相場が異常に大きく動いた時ののスプの拡大や約定の滑りがあるからだ。

とはいえそんなことはあまり無いので、この辺りは一長一短という他ない。

 

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今回はあえてFXの厳しい部分に焦点を当てた。しかしこれは投機をするのならば目を背けてはいけない厳しさである。

 

どんな世界であれ、簡単に儲けることなんて出来ないのである。またこのような情報を持っているか持っていないのかの違いが、自身の取引成績に直結することは言うまでもない。

 

生き残るために重要なのは、どれだけ正確な情報に基づいて行動出来るかだ。

 

追記 短期トレードは長期トレードより負担が大きいのは紛れもない事実だが、多くのパターンや状況を学ぶ意味という意味では、短い時間軸での短期トレードは非常に有用である。更には資金効率も圧倒的に良いので、まあ、モノは使いようなのである。

トルコリラ

https://www.americakabu.com/entry/

トルコリラを始めとする高金利通貨は儲かるのか

 そんなに儲かるならば、自分でやればいいじゃないか。という声が聞こえてきそうですが、コトはそんなに単純ではないですね。

まず、高金利通貨は高金利にせざるを得ない内情を抱えています。  

それは、債務であったり、外貨準備高の絶対的な不足であったり、地政学的な理由であったり、様々です。

要はその国の信用が低く、中央銀行の信認が甘いということです。そういった事情を内包する高金利通貨は、当然の結果として押しなべてインフレが進んでいます。

金利にしているのはインフレヘッジの側面が強いのですね。つまり、高金利通貨を持っていると自然と、しかもかなりのスピードで減価してしまうのです。ですから、政策金利を上げることで価値の減衰を担保しているとも言えます。

 

 

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 先日、トルコリラアメリカからの米国人牧師解放要求や関税強化をきっかけとして、歴史的な下落を記録した。ドルトルコリラは節目とされていた7台を一時突破するほどで、リラ円も15.40の史上最安値をつけてしまった。

 

これにより日本人でレバレッジをかけてトルコリラを買っていた人間の多くが、強制ロスカットに巻き込まれ、外為ドットコムによると95%ほどあったリラ円のロング比率は現在81%ほどに落ち込んだようである(恐らくだがレバレッジをかけずに放置しているのだろう)

 

しかし、週足や月足を見るとよく分かるのだが、流石にトルコリラは一気に売られ過ぎの感があった。恐らくはスワップ狙いの日本人を狙い撃ちにした短期の投機的なマネーが、大量にリラを売っていたのだろう。

 

そのため今週はその反動で買い戻しが進み、現在はリラ円も19円ほどまで値を戻している(先程のポジション比率で考えれば、ここで相当数の個人投資家がリラ円ショートで含み損を出してそうである)

 

勿論、これは単なる利益確定による反対売買から出たリラ買いである可能性が高く、現状トルコが抱える諸問題については全く解決の目処が立っていないため、相変わらずリラを積極的に買う理由はないと言える。

 

リラを買うことが危険な理由は、冒頭に挙げた「たぱぞうの米国株投資」様の記事に端的に示されている。

 

リラ円を買った日本の個人投資家の多くは、トルコ中銀が掲げる「名目金利」と、物価、つまり貨幣の価値増減を加味した「実質金利」の違いを分かっていない方が大半だったのだろう。

 

金利というのは不労所得を夢見る方にとっては悪魔的な魅力を持つものだが、歴史上もっとも破綻しやすいのが高金利の投資商品であることは言うまでもない。

 

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そしてトルコリラの今後であるが、先程私は「買う理由が全くない」と買いたが、それはあくまでファンダメンタルズを常識的な思考で考えた場合である。

 

確かに、「大統領侮辱罪」があるような国の通貨を買う理由は何処にもない。更にトルコは歴史的に見てロシア、イスラム世界、ヨーロッパの結節点に位置し、不測の事態が起きた場合には真っ先に被害を被る地政学的なリスクもある。

 

そして何よりも独裁的な大統領であるエルドアンは「彼らにはドルがあるが我々には我々の神がある」と発言し、欧米が差配する金融、資本主義システムに対して挑戦的な姿勢を隠そうともしない。

しかし・・・ あくまでナンピンを駆使した短期的な投機なら、リラ円を買う理由がないこともないのである。

 

テクニカル的には明らかなセリングクライマックスがあり、ストップを最安値の少し下(スプレッドが曲者だが、15円割れ付近とかか)に置きやすい。

 

ファンダメンタルズ的にはリラの行き過ぎた下落が、欧米の金融システムに予想以上の打撃を与える可能性もある。現にこの下落に反応して、対ドルで見てユーロは売られ、円が異常に買われるという典型的なリスクオフ相場が起きた。

 

これを欧米諸国がそのまま放置したり、悪化を煽るかというと、その可能性は低い。

場合によっては欧州あたりが救済を目指す事もありうるだろう。

 

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また、現在のトランプ大統領は明確にこそしないものの、ドル高に対してはやや否定的なスタンスを取っているように考えられる。

 

もっともFRBの利上げ路線は建前では止めようがないため、渋々ドル高を容認しているような感じだ。

 

このような状態でわざわざこれ以上、有事のドル買いを引き起こすリスクオフ相場を煽り続けるかも怪しい(そもそも先週の大暴落のきっかけはトランプだが、彼は混乱を作り出した後にそれを積極的に収拾する事で、アメリカ国民からの支持率を得ようとしているようなフシがある) 投資の格言に「素人の売り場は玄人の買い場」という言葉がある。

 

この格言が下がり続けるトルコリラに当てはまるのかはよく分からないが、一考の価値はあるように思う。適切なリスク管理が出来るのなら、超ハイリターン相場を狙ってみてもいいのかもしれない。

 

ひょっとしてすれば、ヘッジファンドを始めとする「大人」達は既にリラの積極的な買い戻しに動き始めているのかもしれない。

ブルームバーグより引用

ブルームバーグより引用

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-08-22/PDU6HK6TTDSB01

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日本銀行金融研究所長の翁邦雄法政大学大学院客員教授は、日銀が先月末に行った決定について、「方向としてはステルステーパリング(隠れた緩和の縮小)に向いている」との見方を示した。

 

正常化に向かいたい本音と、物価2%目標達成に向けた姿勢を維持せざるを得ない建前とのかい離が大きくなっており、信認の低下につながるリスクが高まっているとも指摘した。

 

日銀は2年ぶりとなる政策の修正を「強力な金融緩和継続のための枠組み強化」と説明している。

 

しかし、翁氏は21日のインタビューで、長期金利の上昇容認や指数連動型投資信託ETF)買い入れ減額の余地を作るだけでは緩和の後退と受け取られ、為替が円高に反応する可能性があるため「フォワドガイダンス(政策金利の指針)という包み紙に入れて緩和の強化と言っている印象だ」と語った。

 

 

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先月、日銀会合で現政策の微調整が決定された。今回は相場に織り込ませるための事前リークや正式発表をいつもより少し遅らせるなど、パニック的な円高を避けるために様々な戦術が取られ、私はそのやり方に少し感動した記憶がある。

 

その効果もあってか、ドル円相場は発表後しばらく円安に傾くほどであった(結局円高方向にはなったが) 引用にもある通り、日銀は今回の修正を「継続的な緩和」のためとしている。

 

また発表された文章は非常に難解で、今後の方針が緩和の継続なのか縮小なのか、どちらとも取れるような文章で構成されている。

そのため専門家や投資家の間でも見方が分かれているようだ。 とはいえ、日本のこういう官僚的なやり口を数知れず見てきた私たち日本人なら、出てくる答えは明白といっていいだろう。

 

ハッキリ言ってしまえば、これは日銀の敗北宣言である。 そもそも一連の緩和政策は2%の物価上昇率を達成することを目的としている。この目標は当初、2013年から2年で達成するだろうとされていた。

 

しかし、5年が経過して黒田総裁が2期目を開始した現在も目標は達成しておらず、目標時期は延々と先延ばしされ続けている。そうして黒田総裁はその原因を「デフレマインド(意味はよく分からないがリフレ派がよく使う言葉)にある」とし、それが完璧に消去され、物価上昇率の目標を達成するまでは現状の金融緩和を続けるとした。 が、物価はなかなか上がらない。

 

そもそも、2%という目標(世界では標準とされている数字だが)がやや非現実的な数字であり、実際のところは株価を押し上げるための方便に使われてるようなフシもあるように思う・・・

 

それはともかくとして、日銀は大規模な緩和を長期間続けたが、目標値には全く届く気配もなく、日銀資産はとんでもない額にまで達し(最近FRBの資産額を超えたが、アメリカとの経済規模の違いを考えると・・・)

株や国債など、市場の歪みを示唆する証拠が数多く出ており、もはや収拾が難しいレベルにまで陥っている・・・これが日銀の緩和政策を巡るおおよその背景である。

 

まずまずの絶望的な状況といっていいだろう。下手をすればスイスフランショックのような大爆発が起きる可能性すら出てきているのだ。 で、これらに対する懸念や批判を受けての緩和の微調整を日銀は行なったわけである。

 

こうして見ると次の行き先が緩和の縮小にあることがよく分かる。日銀は物価上昇率の目標を諦め、ここから広げた風呂敷を少しずつ畳み、撤退戦に入るつもりなのだろう(問題は本格的な撤退を始める時期だが、これはよく分からない。要は現在向いている先が間違いなく目標方向ではなく撤退方向だということである)

 

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そしてそれを受けてのドル円相場は今後どうなるだろうか?

一般的に緩和縮小は通貨高のサインなので、それについていけばいいはずなのだが、日銀の緩和は他国と比べてもやや特殊なため、スーパー円安が起きる可能性も一部では指摘されている。

 

この辺りは蓋を開けて見ないと分からないだろうが、私は円高方向だと見ている。

 

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また、ドルの動向も重要である。現在正常化レースのトップにいるドルだが、そろそろ中立金利(どこで利上げを止めるか)の話題も出始めているなど、今後どうなるかは不透明なのが現状だ。

 

トランプ大統領がドル高を明確に否定し始めたのも見逃せない。

とはいえ金利差を狙ったトレードは根強いため、しばらくは膠着状態が続きそうだ。決定的な出来事があるまで長期投資は避けたい。

 

追記 私は日銀の現政策には批判的な立場だが、これについては様々な見方があるのが現状だ。私がここで書いたほど酷い状況なのかは必ずしも断定できない。 また本記事では政治的な事情については省いたが、これもかなり重要な要素だと思う。興味があれば是非。

ロイターより引用

ロイターより引用。 https://jp.reuters.com/article/usa-trump-fed- idJPKCN1L527A

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トランプ米大統領は20日、ロイターのインタビューに応じ、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が利上げを継続する方針であることについて「気に入らない」と述べた。

 

 

定期的にインパクトのある話題を出し、為替相場を混乱させることを得意としているトランプ大統領は新たなターゲットを見つけた。

 

それは自国の中央銀行総裁だった— 独立性を担保されているFRBに対して、アメリカ大統領がここまではっきりと文句を言うのは珍しいどころか、前代未聞の大放言といっても過言ではなく、この発言が出た後、市場はやや混乱した。

 

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特にユーロドルは下抜けた筈の節目である1.15ドルを上抜けるなど、全体的にドル買いが巻き戻される格好となった。

そうしてこの発言を受けたパウエル総裁率いるFRBが今後どのように動くのかはまだはっきりしていないが、もしもここから従来の緩やかな利上げ路線を転換させるのならば、市場は新たなテーマで動き始めるだろう。

 

FRBリーマンショック受けゼロ金利政策を導入し、そこから景気回復に合わせて2016年から少しずつ政策金利を上げて来た。

それでも現在の政策金利は2%と、歴史的にみればかなりの低水準である。

 

またこの低金利路線(ドルの大放出)が、10年で二倍以上に膨れ上がったダウ平均株価の背景にあることは間違いない。

 

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アメリカの政策金利とダウ平均株価は密接な関係がある。

超長期的にみれば右肩上がりのダウ平均だが、それでも定期的に起こる暴落の原因の殆どが、政策金利の上昇であった

(例えばリーマンショックの元凶であるサブプライムローン問題は、金利の上昇によりローンの踏み倒しが急増したため起きた事象である)この歴史的な法則を踏まえて、トランプは利上げを牽制したのである。

 

勿論、「なら政策金利なんて上げなければいいじゃないか」という論理は、一般的にはそうも行かないようになっている。なぜなら金利の低下はインフレを招くからだ。

 

インフレが行き過ぎればそれはバブルとなり、必然としてそれは大崩壊し、収拾がつかなくなる可能性があるからである。そのため政策金利を上げるというのはその危険を未然に防ぐための一般的な方策とされている。

 

なので、今回のトランプ発言は多くの人が「いつものやつ」として歯牙にも掛けず、FRBは利上げ路線を粛々と継続していくだろうと予想している。

 

だがトランプ大統領の発言に全く理がないわけでもなく、現在のアメリカは金利の割にインフレ率が低く、予防的に動くFRBの政策が却って市場を混乱させる恐れがあるというのも分からなくもない(この辺りは専門家の間でも様々な意見がある。

 

また世界共通で起きているインフレ率の低さは研究してみると面白いかもしれない) 現在、まだFRBの方針はハッキリしていないが、相場は直近の猛烈なドル買いを調整し始めた。

 

しかしドル円に関しては、「金利上昇から始まるかもしれないリスクオフ局面が一旦遠のいた」と判断している勢力が多いのか、円売りドル売りの難解なチャートを形成しており、今後に関しても予想自体が難しい

(各自の波は妙に綺麗だったりするが)ユーロドルに関しては、ECBの利上げが来年夏から予定されていること、ドル円の逆でリスクオン通貨であることから、ユーロがかなり強く買われている。

 

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とはいえこれは一時的な動きであり、今後もドルの利上げが進むのならユーロはしばらく落ちて行くだろう。

また本格的なリスクオフの足音が確実に近づいていることも、ユーロを買い辛くさせる要素である。

 

そのため今年の高値である1.25を目指す可能性はかなり低いと私は見ているが、週足チャートでは行ってもおかしくない形状をしている、トランプに横槍を入れられたFRBがどこまで利上げをするのか、ECBの利上げが与える影響、等を考慮すれば、決め打ちは危険だろう。

 

しばらく複雑なレンジ相場になる可能性もあるだろう。少なくとも直近の流れはかなり強いユーロ買いなので、売りは慎重に行きたいところである。

まあ全体的に言えるのは、現在は中々手を出しづらい相場であるということだ。リスクオフ前夜の雰囲気は確かにあるが、底堅さもある。

 

かといってバブル崩壊を懸念してか、熱狂的な動きはない。

ジャンルは少し違うが、仮想通貨もそんな感じである

(私はあれこそ低金利相場を端的に表していると考えているが) とはいえ短中期的な方向はしっかりあるし、面白い材料もアメリカ大統領が定期的に出してくれるため、その辺りを考慮して、短期的な投機で適当について行くしかない。長期的な大相場が来るまで、なんとか生き残りたいところだ。

負け組はハイレバレッジ好き、より引用

日経マネー 特集セレクト 個人投資家1.3万人調査 負け組はハイレバレッジ好き、より引用。 https://style.nikkei.com/article/DGXMZO33778270T00C18A8000000  

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まず人物像を見ると、勝ってる人も勝てない人も平均年齢は40代で大きな差はない。

年収については、勝ってる人は500万~600万円が最も多く、100万~300万円が中心だった勝てない人を上回った。

 

また、勝ってる人の職業は、経営者や専門職の比率が相対的に高かった。

やはり、安定した収入があるほど、運用にも余裕ができて、成績がアップしやすいのかもしれない。

 

中略 一方、勝てない人はFX(外国為替証拠金)取引が目立つ。FXはハイレバレッジの取引が行えるのが特徴で、大勝ちが狙える半面、失敗した時の損失も大きくなりやすい。勝てない人は、高リスクの取引で損失を重ねた可能性がある。

 

 

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村上龍の書籍で「株は勝てるがfxは勝てない。上がることも下がることも予想出来ない」と、どこかのトレーダーがインタビューで語っていたが、確かにfxは投資というよりは投機で、しかも各国通貨の強弱を材料にしているため、難しいのかもしれない。

 

9割の人間が退場する世界というのも誇張ではなく、十分に頷ける数字だ。 今回引用した日経マネーの記事を要約すると「全体的に投資は金持ちが勝ちやすい。

 

とりわけ貧乏人が一攫千金を狙うfxはハイレバレッジの取引であるため、負けやすい」だろうか。まあそりゃそうだろうなという感じである。

 

金管理を無視したハイレバレッジ取引が危険な理由の一つに、メンタルの問題がある。一度の負けで熱くなり、冷静な分析や判断が出来なくなると連鎖的な負けが非常に起こりやすい。

 

気づけば更に熱くなり、資金は大幅に消え・・・というのがよくある破産パターンである。 とはいえ、これを克服するにはトレードの経験値を積んで行くほかなく、文章で資金管理の重要性や相場心理学を学んだところで、実際に取引を始めると恐らく役に立たないだろう。言うは易しなのである。

 

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かなり極端な例だが、ハイレバレッジトレードで一攫千金を達成した人間の代表格に「gff」という方がいる。

 

彼はわずかな期間(2ヶ月)で10万円の元手を6億円にした。が、直ぐにその利益をハイレバレッジトレードで吹っ飛ばし、その後は少ない元手から再起を図るも失敗、以後は消息不明だが、現在fxはしていないと見られる。

 

fx、というかハイレバレッジトレードというのはこういう世界なのである。しかし、これは利点でもある。GFF氏がここまでの大きな利益を上げた最大の理由は「2ヶ月」という期間にあると私は見ている。

 

実はこの時はギリシャ危機の真っ只中で、暴力的なまでに円が買われていたのだ。だから彼は円買ポジションをハイレバレッジで持ち、ある程度放置しておくだけで爆益を叩き出したのである。

 

彼はトレーダーとしては決して優秀ではないが(RSIにトレンドラインを引く手法はお粗末というほかない)ギャンブラーとしては超一流であった。 常人なら、ちょっと儲ければ躊躇するだろう。

 

仮に10万円が100万円になれば、もう大満足である。レバレッジも落とすだろう。 しかし満足している間に相場の流れは変わり、難解なレンジや反転が起きてしまう。

その点GFF氏は強かった。彼は一度出来た流れを決して離さなかったのである。

 

まあ、結局彼は流れの転換を見極められず、更にはニコ生に煽られるような形で危険なポジションを損切りする事なく持ち続け破産したのだが(流石に億単位になれば躊躇したほうが・・・)

 

このエピソードには夢があるし、なによりfxの極意となり得るようなヒントも散りばめられている。GFF氏の一連の挙動を研究することは、トレーダーを目指す方にとっては貴重な財産となるかもしれない。

 

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この世界の常識の一つに「勝ってきた人間が勝ち続ける」というものがある。

あくまで傾向であるから絶対ではないが、自身の人生に照らし合わして見ても大体そんな感じがする。

 

そして相場もご多分に漏れず、その傾向は非常に強い。相場においてはやはり元々金持ちである人間の方が強いのである。

 

そして貧乏人が金持ちの真似をしても結果はついて来なかったりする。 だから私は、そんな世の理に風穴を開ける方法にレバレッジがあると考えている。

 

金管理とかリスク管理とかの理論は頭に入れておいて損はないかもしれないが、それは金持ち側のポジショントークだったりする。

働いてなんとかカバーできる程度の少ない元手からなら、ハイレバレッジトレードに期待するのは非常に有力だと思う。

 

それで儲けてから、資金管理等の「強者の戦略」を使っても遅くはないだろう。

ただしある程度相場の論理を分かった後ではないと、資金を無駄にするだけかもしれないので、練習はよく積んでおく必要はあるだろうが。