AIの相場予測に関する既存記事考察

「銀行員のための教科書」様から引用

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  https://www.financepensionrealestate.work/entry/2018/08/28/210844

 

人工知能(AI)の発達により、なくなる可能性のある職業」を意識して就職先の業界や、職種を検討したことが 「ある」と答えた学生は46.9%であった。

 

中略

 

□ 職種(上位10項目を抜粋)

事務・スタッフ関連職(営業推進・経営企画・法務・特許・ 国際事務・総務・人事・経理・宣伝・広報等) 59.2%

 

金融スペシャリスト(トレーダー・ディーラー・融資・ 資産運用・証券アナリストアクチュアリー等) 36.5%

 

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FXのみならず、今後のあらゆる相場に共通する一大テーマがある。

それは「AI時代の到来」だ。

 

最近のAIに関するニュースを見ると、元来高度な職人技である相場の予想や分析を、AIが支配してしまう可能性は日増しに高まっていると言えるだろう。

 

圧倒的な資金力を持ち、金融資本主義の覇者であるゴールドマンサックスは、現在AIを利用した自動売買システムを構築したとされている。

 

そのためトレーダーの数は大幅に削減され、一部記事によれば、以前は600人程度いたトレーダーは現在2人しかいないそうである。

 

勿論その手法でゴールドマンサックスは現在も盤石な位置を維持しているため、今後ゴールドマンサックスのシステムに追随するファンドは後を絶たないだろう。

 

実際にツイッター上の為替界隈では「AI」という単語が一日一回は流れているような状態である。

 

AIがどのように相場の上下を予測するのかには諸説ある。

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よく言われているのが「ネット上にあるニュースを自動的に分析し、ファンダメンタルズに基づいて売買する」というものだ。

 

これは正直に言って、ホンマかいなという感じである。

 

ならばこの前出された日銀のフォワドガイダンスなんかはどのように分析されたというのだろうか。

 

文面のみならず細かい文脈やニュアンスといったものもAIは正確に読み取れるのだろうか。少なくとも私ならこれにトレードを任せる事は出来ないだろう。

 

しかし、もう一つ方法があるようだ。

 

それは「過去のチャートを大量に読み込ませ、それらを学習した上で上がりそうなチャートの形、下がりそうなチャートの形を予測する」というものらしい。

 

これは先程とは違い、テクニカルなアプローチである。恐らく複数時間足を合成して分析することなんかも出来るのだろう。

 

これは間違いなく、ファンドでトレーダーとして働く人間にとっては脅威だ。というよりも、最早トレーダーなんか要らないだろう。

 

チャートの情報分析能力というのは囲碁将棋と似ているようなところがあり、このような領域では人間より遥かに優れた能力を(少なくとも将来的には)発揮するのは明らかだ。

 

実際のところは、ゴールドマンサックスにしろAIを用いるどこの大手ファンドにしろ、トレーダーはいなくても優秀なアナリストは現在も沢山在籍している。

 

詳細なファンダメンタルズ分析においてAIはまだ補助的な存在で、AIが本領を発揮するのはテクニカル的な領域なのだろう。

 

とはいえ元々存在するアルゴリズム取引との差異がどのくらいあるのかはよく分からないというのが本音だが。

 

今後テクニカル分析を用いたAIが更に支配的となり、かつそれらの分析が正確(常に変動する相場において正確というものはないが)だとし、更に各AIの方向が一斉に揃いやすいとしたら、相場はどのようになるのだろうか。

 

その時個人のトレーダーはどのようになるのだろうか。

 

この辺りを考察してみると、やはり悲観的な見方しか出来ないというのが正直なところだ。

 

従来の短い時間軸で行う裁量トレードはAIの分析スピードの前に太刀打ち出来なくなる可能性が高いだろう。

 

しかし、悲観的になりすぎる事もないように思う。特に為替では実需の取引も大量にあるし、流動性も非常に高いからである。

 

そもそも通貨は実用性が無ければならないので、あまりに相場が乱高下すればAIによる大量売買が規制される可能性もあるだろう。

 

それに長期トレードなら、AIの戦術的な動きもあまり関係がなさそうである。 また、個人が高性能のAIを使えるようになる可能性もある。

 

まあそうなればそうなったで中々カオスなことになるかもしれないが、この辺りも初動を掴めばチャンスはあるはずだ。普及するとどうなるかは分からないが。

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相場のみならずあらゆる分野において、今後AIが世の中を席巻する可能性は非常に高い。

 

だがしかしそれは、個人の努力を破棄してもいい、というわけではないだろう。

 

これまで自身が頭を使い培ってきた「投資スキル」や「相場の原理に対する理解」は我々が生きている間には役に立ち続けるに違いない。

 

AIというツール、あるいは何か有用で新しいものを「安く買って高く売る」という原理そのものが崩れることは無いからだ。

 

常にアンテナを巡らせ、何かに投資するという行為は本質的には他者を出し抜く行為であり、そしてそれに成功するこそが、人生を豊かにするということなのだろう。